嫡母は、愛情の母というより、正妻として家の子ども全体に対する正式な母です。
家宅劇で「嫡母」が出てくると、日本語の感覚では「継母」に近く見えることがあります。しかし嫡母は、ただ後から来た母ではありません。父の正妻であり、家の制度上、庶出の子にとっても正式な母とされる存在です。
宋代の妻妾研究でも、正妻と妾は同じ妻ではなく、儀礼・法・親族関係で大きく区別されます。妾の子は生母を持ちながら、父の正妻を法的・儀礼的な母として扱わなければなりません。
なぜ嫡母は怖いのか
嫡母は家の管理権に近い場所にいます。子どもの教育、婚姻、評判、家内の秩序に口を出せます。だから庶女や庶子にとって、嫡母との関係はただの好き嫌いではなく、将来の生活条件に関わります。
『明蘭』のような家宅劇では、嫡母に嫌われることは、家庭内の孤立だけでなく、婚姻や名声の不利にもつながります。
見る時のコツ
嫡母が冷たく見える場面では、感情だけでなく制度を見てください。彼女は家の正妻として、自分の子、自分の面子、家の秩序を守ろうとしています。その立場が、庶出の子にとって圧力になります。
嫡母とは「父の正式な妻であり、家の子ども全体を制度上まとめる母」。そう理解すると、家宅劇の緊張がかなり読みやすくなります。