同じ顔に見える墨淵と夜華は、白浅にとってまったく違う種類の縁を持つ人物です。
『永遠の桃花』で混乱しやすいのが、墨淵と夜華の違いです。同じ俳優が演じるため、物語上も視覚的にも強い結びつきがあります。しかし白浅にとって、二人はまったく違う意味を持つ人物です。
SPOの公式紹介でも、マーク・チャオが師匠と主人公の二役を演じる点が大きな魅力として紹介されています。この二役は、単なる趣向ではなく、白浅の過去と現在を結ぶ仕掛けです。
墨淵は、師であり恩の人
墨淵は白浅が司音として昆侖虚にいた時代の師です。そこにある感情は、恋愛よりも尊敬、恩、喪失に近いものです。白浅が墨淵を守り続けるのは、恋の未練というより、師弟の絆と深い負い目です。
墨淵の存在は、白浅の若い時代と修行の記憶を支えています。
夜華は、痛みを伴う恋の相手
夜華は白浅にとって恋の相手ですが、その恋は素素の苦しみを含みます。だから再会後の関係は、ただ運命的に惹かれるだけではなく、過去の傷をどう扱うかの物語になります。
墨淵と夜華の違いを知ると、白浅の感情の層が見えてきます。師への恩、失われた記憶、恋の痛み。二人は同じ顔でありながら、白浅の人生の別々の時間を照らしているのです。